元気良くはみ出す人を応援

元気良くはみ出す人を応援

3人の新人力士

相撲部屋での力士達の生活は基本四六時中集団生活なので、どうしても最低限の規律やルールが必要となってきます。

そして考え方が全く同じという人は意外にいそうでいないものです。そのため時間の経過と共に規律やルールが増えていく傾向があります。

しかし、知らないうちに規律やルールが過剰気味になってしまっていたり、時に規律&ルールが常に最優先されたり、また規律&ルールありきの世界観が前に出すぎて、若い力士を知らない間に抑圧してしまっていることがあるかもしれません。

まず力士は力士の前に若者であり、また若者は常に有り余るエネルギーを持っています。この有り余るエネルギーが時に成長の糧であり武器となり、時に凶器ともなります。

そしてどのような状況においても、第三者が規律&ルールを盾に頭から無条件に力士を抑えつけるというのは、悪いことはしないようになるにしても、同時にその力士のエネルギーを大きく削ぐことになりかねないと思います。

ですので、中村部屋では「(”人に迷惑をかけない”ということを絶対条件として)元気よくはみ出る、はみ出す!」ことを少しだけ推奨しています。

失敗したっていいじゃないか!、後で恥をかいてもいいじゃないか!、どうせはみ出るなら怖々はみ出るのではなく、元気よくはみ出てほしい!、そう捉えています。

残念ながらはみ出した多くの若い力士の行動は後で振り返ってみれば間違っていることが圧倒的に多いです。
ですので、その後部屋にて然るべき人が然るべき指導を然るべきタイミングで行い、若い力士も反省することが大多数というかほとんどです。

しかし、少しであっても時に若者から教えられることも事実です。また改めて大事なことに気づかされることも多々あります。

当部屋は、そんな若者を応援していきたい、温かく見守っていきたい、いざと言う時は全力で守っていきたいと考えています。

そしてはみ出すぎたら、然るべき人が然るべきタイミングでしっかりと愛情をもって指導できる体制をこれからも構築していきたいと思っています。
※ちなみに土俵の中では、できるだけはみ出さないように常日頃から指導しています。